「ウェザーマーチャンダイジング」とは、
お天気情報を、商品の仕入れ作業や売場での並べ方
(陳列)に利用するということです。
25℃を超えると麦茶やアイスの売上が急激にアップし、
28℃を超えるとアイスからかき氷やシャーベットに売上
がシフトする、などの統計的な数値もあります。
でもここまでなら別にプロでなくても簡単に想像がつく
こと。
ウェザーマーチャンダイジングのポイントは、気温が前日、
あるいは平均よりも大きく上下した時なのです。
たとえば、シチュー。通常シチューは冬の典型的なメニュー
としてテレビや雑誌で取り上げられるのは早くても10月
下旬~11月初旬辺りからなのです。
ところが、ある年の9月中旬、急激に気温が下がり前日
よりも10℃近く下がって平均気温が18℃になった日、
当時仕事をいっしょにさせていただいていたスーパーマーケット
ではシチューが飛ぶように売れたのでした。
同じ気温18℃でも3月下旬なら絶対にこの様な売れ行きには
なりません。
そうなのです。
人は「絶対温度」ではなく「相対温度」に敏感に反応して
買う商品を決めるのです。
明日の天気・温度を今日との落差で考えて売場に反映させる。
具体的には、前日より少しその商品の露出を高めたり、商品
に「今日のような日にはあたたかメニューで」といった手作りの
メッセージボード(POP)をつけたりする。
このような工夫はどのお店でもやっていることではありません。
ですからそこに売りを取れるチャンスがあるのです。
さあ、次はいつ気温が急激に落ち込むのか、その日に向けて
お店の方々、ひとつアイディアをひねってみませんか?
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